2022.07.02
コラム

訪問鍼灸治療を受ける前に知っておくべき対象疾患の種類とは?

訪問鍼灸治療を検討している人の中には、保険適用の有無について気になる人もいるのではないでしょうか。訪問鍼灸治療で保険適用されるためには、対象疾患について認識しておかなければなりません。対象疾患でない人が訪問鍼灸治療を受けても、保険適用されずに実費精算の必要があるので要注意です。ここでは、訪問鍼灸治療における対象疾患の種類、保険適用される条件について解説します。

訪問鍼灸治療で保険適用の対象になる疾患の種類

訪問鍼灸治療において、すべての治療に保険が適用されるわけではありません。訪問鍼灸治療の施術を受ける際には、保険適用対象になる疾患について把握しておくようにしてください。訪問鍼灸治療で保険適用の対象になる疾患は6種類となります。
・神経痛
・リウマチ
・頚腕症候群
・腰痛
・頸椎捻挫後遺症
・肩関節周囲炎

神経痛

坐骨神経痛や肋間神経痛など、身体のあらゆる場所の慢性的な痛みがある場合に適用されます。発作性の痛みやしびれなど、人によって症状が異なるのが特徴です。

リウマチ

各関節において、慢性的な痛みが持続する場合に適用されます。手や足の指などの小さい関節において、対称的に関節炎を生じることが多いです。

頚腕症候群

首や肩、腕などの頸部から上肢にかけて痛みがある場合に対象となります。主な症状として挙げられるのは、頚、肩、腕の痛み、こり感、しびれ感、重だるさなどです。

腰痛

腰に慢性的な痛みがある場合、訪問鍼灸治療で保険適用されることがほとんどです。腰痛の原因は人によって異なりますが、腰周辺の筋肉疲労や腰椎の老化によるものだと言われています。

頸椎捻挫後遺症

むち打ち後遺症とも言われています。交通事故などの強い衝撃で、頸椎や周辺の筋肉が損傷し、引き起こされる状態です。痛みだけでなく、頭痛や目まいなどの症状に悩まされることも少なくありません。

肩関節周囲炎

五十肩とも言われている症状であり、肩関節が上がらないのが特徴です。50歳代を中心に多く、片側の肩のみに運動障害になるほどの痛みが出て、人によっては、日常生活に支障が出るほどの強い痛みを伴うこともあります。

訪問鍼灸治療は対象疾患に加えて歩行がままならない人や通院が困難な人および寝たきりの人が対象

保険適用で訪問鍼灸治療を受けるには、6種類の対象疾患に該当するだけでは認められません。保険適用で自宅や施設で施術を受けるには対象疾患に該当し、歩行困難や要介助であると認められる必要があり、医師の同意が必要です。保険適用を希望するのであれば、訪問鍼灸治療を受ける前に、担当のケアマネージャーやメディカル在宅マッサージセンターへ相談してください。

訪問鍼灸治療は医師による適当な治療手段の無い慢性病が対象

訪問鍼灸治療における医師による適当な治療手段の無いものとは、病院で治療を受けても症状の改善が得られなかったもの、又は今まで受けた治療の経過から見て治療効果が現れていないものです。

今回のまとめ

訪問鍼灸治療はすべての症状に保険適用されるわけではなく、医師による適当な治療手段の無い慢性病であって「神経痛」「リウマチ」など決められた6種類の疾患が対象です。さらに、対象疾患であっても寝たきりや要介助、または歩行困難でなければ、保険適用で自宅や施設で施術を受けれません。歩行困難や要介助は医者の同意が必要であり、誰でも認められるわけではないのです。訪問鍼灸治療を受ける前に、担当のケアマネージャーやメディカル在宅マッサージセンターへ相談してください。
※同病名で、医療機関での湿布などの投薬を受けている場合は、保険適用外になります。