2022.11.12
コラム

寝たきりの方へはどのように施術する?訪問医療マッサージで期待できる効果とは?

訪問医療マッサージでは、あん摩マッサージ指圧師等の国家資格を持った施術師が、自宅や高齢者施設に訪問をして医療マッサージを行います。施術者が患者様のところへ訪問するため、寝たきりの方も安心して施術が受けられる点がメリットです。
ここでは、訪問医療マッサージに期待できる効果についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

寝たきりの方には訪問医療マッサージで関節の可動域訓練を行う

訪問医療マッサージは、寝たきり状態の方や歩くことが困難な方、脳卒中後遺症などで麻痺がある方、そして自宅や介護施設等で療養中のため外出が困難な方が対象です。
寝たきりになると関節が固くなってしまい、動かせる領域が制限される「拘縮(こうしゅく)」という症状が起こります。拘縮とは、筋や腱、関節包、皮膚が縮み、そこへコラーゲン繊維が絡みつくことで固くなってしまう症状で、筋力の低下に大きく影響すると言われています。
拘縮は一度起こると改善することが難しくなるため、訪問医療マッサージを行うことで関節可動域の動きを拡大や筋力の増強を行い、症状を予防することが大切です。また、寝たきりの状態の場合同じ態勢でいることや、圧迫されている部位が同じことが多いため、1日の中でも定期的に体位変換を行い、体重の負荷を分散させることが必要です。こうすることで、血行の悪化を防ぎます。
また、寝たきり状態になると、身体がむくみやすくなります。訪問医療マッサージによる施術でリンパや血管の流れを良くすることで身体の老廃物や水分を流し、むくみの防止効果が期待できます。

訪問医療マッサージではコミュニケーションを取りながら患者の不安や悩みも取り除く

体調がすぐれない時に家族に身体を触れてもらい、安心したことがある方も多いのではないでしょうか。特に高齢者の方は孤独感や不安感を抱く方が多く、常にこうした気持ちを抱くことで精神的な不調に陥りやすくなります。
訪問医療マッサージでは、施術をしながら患者様の身体の悩みを聞き、共感しながら悩みに対するアドバイスをする等、会話によるコミュニケーションを行います。そのため、訪問医療マッサージでの指圧や鍼灸等を通じて身体に触れて話をする等のコミュニケーションを取ることで患者様に安心感を与えて不安を和らげる効果が期待できます。
また、患者様だけではなく、一緒に暮らしているご家族や離れて暮らしているご家族にとっても、定期的に施術者が訪問するという安心感があると言う声もあります。

今回のまとめ

訪問医療マッサージは寝たきり状態の患者様の拘縮防止や運動機能の低下、血行不良の解消に効果的です。また、医療マッサージを受けながら施術者と会話をしてコミュニケーションを取ることで身体の不調だけではなく、精神的な不調の発見、改善にも効果が期待できます。
費用も医療保険を利用できるので利用回数に制限がないため、ぜひこの機会に利用を検討してみてはいかがでしょうか。