2022.12.10
コラム

便利な訪問鍼灸は病院や整骨院と併行して治療はできる?

訪問鍼灸は、自宅にいながら施術を受けられることが特徴です。注意点として、訪問鍼灸の施術を受けている期間に、同病名の治療を病院や整骨院と並行すると、保険での鍼灸施術が受けられなくなります。ここでは、訪問鍼灸の健康保険の適応条件などと合わせ、病院や整骨院で並行しての受診について詳しくご紹介します。

保険で訪問鍼灸治療を受けている期間は同じ傷病の並行治療はできない

健康保険の適応で訪問鍼灸の施術を受けている場合、その期間中は同じ疾患に対して、他の病院や整骨院で並行しての治療を行うことはできません。例えば五十肩に対して、訪問鍼灸の施術を受けながら、病院や整骨院で薬をもらったり治療を受けたりすることはできないのです。
また、訪問鍼灸の施術中に五十肩の症状が気になる場合や治療を受けることを検討する場合、訪問鍼灸の施術は健康保険の適応から外れ、自費扱いとなります。健康保険の適応で訪問鍼灸を行っていた時は1~3割負担で済んだところを、並行して病院や整骨院で治療を受けたことによって全額自己負担になる可能性もあるため注意してください。

訪問鍼灸治療と並行して病院や整骨院で検査を受けることは可能

訪問鍼灸の施術と並行して、同じ疾患に対して病院や整骨院で治療を受けることはできませんが、受診して検査を受けることは可能です。例えば、腰痛症に対して訪問鍼灸の施術を受けており、腰痛が改善しないなど気になることがあれば、受診をしてレントゲンなどの検査を受けることはできます。気になる症状については、放置してしまうと悪化する可能性もあるため、早めの受診がおすすめです。
ちなみに、検査を受け治療が必要と判断された場合、同じ疾患については訪問鍼灸の施術が自費扱いとなるため注意してください。
このように検査のみの場合と治療まで受ける場合とでは、健康保険の適応の可否が分かれるため、支払う金額にも差が生じます。気になることがあれば訪問鍼灸の専門家や病院の専門医に相談してみると安心です。

訪問鍼灸治療の適応外の疾患であれば他の病院や整骨院で自由に治療できる

訪問鍼灸の施術の対象外の疾患について、病院や整骨院で並行して治療を受けることは可能です。訪問鍼灸では、健康保険の適応で施術を受ける場合には、対象となる疾患が決められており、どのような疾患でも健康保険を使って受けられるわけではありません。
訪問鍼灸の健康保険適用となっている疾患には、神経痛、リウマチ、五十肩、頚腕症候群、腰痛症、頸椎捻挫後遺症の6つです。これらの疾患で訪問鍼灸と病院での治療を並行して受けることはできませんが、対象の疾患以外に関しては、病院や整骨院で自由に治療を受けられます。
例えば、腰痛症に対して訪問鍼灸を受け、狭心症に対して内服薬を病院でもらったりするなどは可能です。このような事例では、健康保険の適用対象となり、支払う金額を安く済ませられます。

今回のまとめ

訪問鍼灸の施術は、健康保険の適応外の疾患であれば、他の病院や整骨院での検査や治療が可能です。訪問鍼灸の施術の対象となっている疾患に関しても病院などで検査を受けることはできますが、並行して治療を受けると健康保険の適応から外れてしまい、自費での支払いとなるため注意しなければなりません。健康保険の適応について確認をしながら、訪問鍼灸の施術を受けていて、気になる症状があれば相談をし、必要であれば検査や治療を受けられるようにしておくと安心です。