脳梗塞の後遺症に訪問医療マッサージは効果がある?
脳梗塞とは、脳の血管が突然つまり、血流が流れなくなったために、脳の神経細胞が壊死してしまう疾患です。脳梗塞を発症すると、半身麻痺や言語障害、認知機能の低下等の様々な症状を引き起こします。さらに、回復しても半身麻痺や認知症等の後遺症が残ることもあるのです。そのため、脳梗塞を発症後は症状が落ち着いた時点で、できるだけ早くリハビリを開始して、後遺症をできるだけ緩和することが重要だと言えるでしょう。
ここでは、脳梗塞の後遺症の緩和に訪問医療マッサージは効果的なのか解説します。
脳梗塞発症後のリハビリの重要性とは?
脳梗塞を発症すると、半身麻痺や言語障害等の様々な症状が起こります。また、脳梗塞によって失われた機能をリハビリで100%回復させることは難しいと言われています。
しかし、脳梗塞を発症してからの3週間に当たる「急性期」と、症状が安定する「回復期」までの期間に、段階的に適切なリハビリを集中的に続けることで、日常生活を自立して送れるようになるレベルまで改善することもあります。
「急性期」では身体の状態を見ながら、身体が固くなってしまわないように身体を動かすようなリハビリを行い、「回復期」には歩行や日常生活動作を中心としたリハビリを開始します。
特に脳梗塞発症から3ヶ月くらいの時期は、脳の血流が再開して身体機能が改善する見込みが高まる時期になりますので、「回復期」に集中的に行われるのです。そして、脳梗塞発症から6ヵ月以降の「維持期」には、回復した身体機能が低下しないようにリハビリを定期的に行うことが大切です。
訪問医療マッサージは維持期以降に行う施術
「維持期」に入った後、脳梗塞の後遺症から身体を動かすことがままならず、自宅や介護施設に通ってリハビリを受けることができない方もいらっしゃいます。そんな方には、医療リハビリの一環である訪問医療マッサージがおすすめです。
訪問医療マッサージは、脳梗塞発症後に回復した身体機能が低下しないよう維持したり、日常生活動作の向上等を促す目的で行われる施術です。国家資格を持つ施術師が自宅や施設に訪問するため、脳梗塞後遺症によって歩行が困難になった方や、麻痺やしびれ足腰の筋力の衰え等で病院に通えなくなった方でも、安心して受けることができます。
訪問医療マッサージでは機能訓練を目的とした施術も受けられる
訪問医療マッサージでは、必要に応じて日常生活動作の機能訓練のための自動運動や抵抗運動、エクササイズを取り入れることも可能です。実際に日常生活を送る自宅や介護施設で、環境を考慮しながら施術を行うことで自立した生活を支援することができます。
なお、脳梗塞後遺症の機能訓練のためのリハビリを受けるには、介護保険を利用してリハビリに通うことが一般的です(通所リハビリ)。しかし、通所リハビリでは集団のリハビリになるため、患者様に応じたリハビリができなかったり、外出が困難な方もいらっしゃいます。そんな方にとっては、外出せずに患者様の症状に合ったリハビリを受けることができる訪問医療マッサージが適していると言えるでしょう。
今回のまとめ
脳梗塞の後遺症には早期のリハビリが効果的です。
脳梗塞発症直後は、病院で医療リハビリを受けることができても、維持期には自宅や介護施設での療養となります。しかし、半身麻痺の後遺症がある場合は、外出もままならない方が多くいらっしゃいます。
訪問医療マッサージは、自宅で医療マッサージを受けることができるサービスです。さらに、医療保険が適用されるため、経済的負担が少ないというメリットがあります。この機会に、訪問医療マッサージを検討してみてはいかがでしょうか。